今回は、昨今よく耳にする「真菰(マコモ)」について、お話したいと思います。
真菰ってなに?という方から、真菰のことをもっと知りたい方まで、どうぞご覧くださいませ。
真菰とは?
真菰といっても、複数の意味合いがごっちゃになっている場合が多いように思います。
いくつかのパターンに分け、解説していこうと思います。
1 真菰(まこも)
まずは、植物としての真菰。
水辺に群生するイネ科の多年草で、別名「ハナガツミ」とも言われます。
出雲大社のしめ縄は、真菰でつくられています。
2 マコモダケ
そのイネ科の植物、真菰の茎の部分は、食することができます。
その際、通常「マコモダケ」と呼ばれます。
茎の根本に食用菌の「黒穂菌」が住みつくことによって大きくなった部分を食します。
タケノコみたいな食感で、クセもなく、美味しいです。
生食でも食べられます。
3 真菰茶(葉っぱ、パウダー、発酵)
おそらく、このあたりから商品化がされていることもあり、色々な意味合いが出てきます。
〇葉っぱ
真菰茶というとき、そのままの意味ですと、「真菰の葉の部分を乾燥させ、1㎝くらいに切ったものをお茶にしたもの」となります。
すでに商品化されていますが、このようなイメージですね。
比較的、お値段もお手頃です。
〇パウダー
真菰茶には、葉っぱだけでなく、粉末にしたものも多く商品化されています。
このようなものですね。
〇発酵
さらに、発酵させて、他の真菰茶と差別化している商品もあります。
未発酵のものと比べて、より健康に良いようですが、お値段もその分高くなりますね。
4 まこも風呂など
真菰を発酵させることで、さらにその用途は多様化しているようです。
まこも風呂などもあります。
個人的には、そこまではどうだろうか、と思うので、詳しくは割愛いたします。
そういうのがあるよ、ということで。
スピリチュアル的な意味?
真菰は、昔から存在している植物です。
それなのに、その存在を知らない人が非常に多いのが現状でしょう。
ここ数年、スピリチュアル的に注目されていることと、インターネットでの急速な拡散で、知る人も増えてきたといったところでしょう。
わたしももれなく、その流れで真菰と知り合いましたw
さて、なぜスピリチュアル的に注目されるのでしょうか?
1 出雲大社
そのしめ縄に真菰が使われているという出雲大社の影響は大きいでしょう。
毎年6月1日には、古式ながらの真菰の神事「凉 殿 祭(すずみどののまつり)」が行われています。
「出雲の森」は境内荒垣より東方へ約100メートルの場所にあり、椋の大木が御神木としてお祀りされています。
この椋の大木の前に祭場が設けられ、粢団子(しとぎだんご)と醴酒(ひとよざけ)が供えられ、國造は祝詞奏上の後、神々が宿られた大御幣を奉持し、銅鳥居横の御手洗井(みたらしのい)に至り、黙祷祈念を行います。
出雲の森より御手洗井までの道中には立砂が盛られ、神職によって青々とした真菰(まこも)が敷かれ、大御幣を奉持した國造が進まれます。
古来より、出雲地方にはこの踏み歩かれた真菰をいただくと、無病息災をはじめ五穀豊穣の御蔭を賜る信仰があります。
出雲大社HPより
なりほど、これを知ると、真菰の神聖さが伝わってきますね。
2 古事記・日本書紀
なんと、古事記や日本書紀、万葉集にも、真菰についての記載があるというではありませんか。
古事記について、以下引用です。
真菰は天地開闢(かいびゃく)の神々の一神。『古事記』では、八百万神に先駆け、天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)、高御産巣日神(タカムスヒノカミ)、神産巣日神(カミムスヒノカミ)の 造化三神がまず現れます。その次に生まれた神が宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジノカミ)と天之常立神(アメノトコタチノカミ)で、この宇摩志阿斯訶備比古遅神こそが真菰であると言われています。
まこもプロジェクトさまより引用
万葉集にも、以下の歌があるそうです。
真薦(まこも)苅る 大野川原の 水隠(みごも)りに 恋ひ来(こ)し妹が 紐解く吾は
コトバンクより引用
また、「地球上にまだ植物がなかった頃、スサノオノミコト(須佐之男命)が最初に地上に植えた植物がマコモ(真菰)」だとも言われています。
昔から身近にあった植物だということがわかりますね。
なぜ、現代人は知らない人が多いのか、少し不思議な気もします。
3 スーパーフード
スーパーフードというと、少しポップな印象になってしまいますが、しめ縄に使用されていることからも連想できるように、真菰が持つ浄化力や邪気払いなどが、注目されています。
以下、一般的に言われている真菰の特徴です。
- 浄化力に優れている(葉、マコモダケ、真菰茶など様々なシーンにて)
- 生命力向上
- 免疫力向上
- ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富
- 腸内環境の正常化
- 血圧の上昇を抑える
などなど、多数あります。
最近は、このような「オイシイ」ものはすぐに商材化されてしまう傾向にあり、真菰もその影響を受けているようにも感じますが、それでも、それによって、真菰を知る人が増えるのは良いことなのかなぁと思っています。
まとめ
以上、今回は、真菰についてお話してみました。
いろんな情報が溢れていますし、何か正しくて何が間違っているか、正直わからない昨今。
なので、真菰に関しては、特に、実際に手に取って、食してみて、お茶にしてみたり、お風呂に入れてみたりしていただきたいなぁと思っております。
わたしは、昨年(2021年)真菰に出合い、今年は、栽培に挑戦中です。
なんとなく、そういう接し方、そういう距離感が一番合うかなと思っているところです。
何か参考になれば、幸いです。